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「…おい」

「んー…失敗？」
 
運び屋の低く唸る様な声の横で、のんびりと宙を眺める店主。
その視線は右を行き左を行き、そして時折下に落ちる。

手には古き魔道書、床には怪しげな文様がいびつに描かれている。
そこからいまだに発生するのは………白い、生き物のようなもの。
ふわりふらりと漂うその姿は、むかしどこかで見たようなアレに似ている。

「精霊を呼びたかったんだけれどなぁー…」
「苦労して探してきてやったのにコレか！何だコレは！？」
「……みじゃんこさん？」
「は」
「え、何となくそれっぽいかなーって」
「勝手に名前をつけるんじゃない！！…チッ、精霊を呼び出したらそれを…」
「今度は頑張るからさ、もうちょっと勉強するから借りるよこれー」


先の商談の計画を潰されてブツブツと唸る運び屋をよそに、店主が考えていたことは１つ。
これ、ご飯は何を食べるんだろうか。
 

間違って召喚された魔道生物らしき何か。宙をフワフワ漂っている。

効果：攻＋１
価格：10,000G
（Blue Twilight様より拝借）


あの生き物は「みじゃんこさん」。
瞬間的に頭にインプットされた謎の名。


『ガラ＝テ・ア』の店長のネーミングセンスは信じない方が吉。

それはともかくコレはいたりいなかったりしますよー（不定期販売