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―気付いてしまった。

ずっと前にしまって、でも忘れないようにしっかりと握り締めたガラスの破片。
これが今出てくるなんて。

悩んでたことだけじゃなく、
ずっと最近おかしかった理由。
自分でもわからなかった…その理由に、気付いてしまった。
そうか、そうだったんだね。

俺は、それが怖かったんだ。

分かった途端に涙があふれた。
あふれてあふれて止まらなかった。
まるでその破片が、戒めているとでも言うように。

叫ぶわけでもなく、声も出さず、静かに思い出していた。
破片を握り締めた時を。

ごめんなさいでもなく、許して欲しいでもなく…
このあふれる感情の名前を俺は知らない。

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しばらくして落ち着いたから、もう大丈夫。
ごめんなさい。

やっぱり俺、『人』が大好きなんだ。

昔のことに振り回されるんじゃなくて、それを持ってさらに前に進まなくちゃ。
後悔じゃなく、そこから学んでいくもの。
きっとこれは、俺が歩き続ける為の試練だったんだ。
俺自身が乗り越える必要があったもの。


…ありがとう。
これできっと、俺は前へ進めるよ。